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連載「デュアルライフ」

家族への説明

連載「デュアルライフ」

 家族が集まった日曜の夕飯時に、僕から徐に話を切出した。
 「長野の八ケ岳の山麓に広がる別荘地にセカンドハウスを建てようと思ってね、とりあえず土地(借地)を買ったから。」
 「ふ~ん、何でまた・・・。」
 家人は買い物帰りの主婦がマンションを衝動買いしてきた話を僕にダブらせたような反応で言った。
 年頃になって最近会話がめっきり減った娘に至っては「何故山であって、海ではないのか?」と訝しそうに「このオッサンは・・・」と次につながる言葉が容易に見つかる雰囲気だ。気まずい・・・。
 しかしそんな時に救世主が現れたのだ。義理の母である。
 「八ケ岳はいい所よ!何たって柳生博が移住したところでしょう。八ケ岳とはお目が高いわね。」
 かなりのレベルでミーハーな話ではあったものの義理母が興奮気味に語るのを見てその場はうまく納まった。義理母の思いがけない加勢の甲斐があって纏まった裏で新たな懸案が脳裏をかすめていた。
 それは決めてきた美濃戸の土地がロケーションや景色は素晴らしいものの、高齢者を連れて行くにはいくつかの問題点を抱えていたことだ。
 だいたいにおいて「クマに注意!」という看板があちらこちらで目につく。(注:北海道の羆は肉食、本州のツキノワグマは草食、羆ネタは尽きないのだが・・・)
 ゴミの集積場のある管理事務所までも徒歩では高低差があり遠く、もし婆さんがゴミを捨てに行ってクマと遭遇したらどうしようかなどと考えを巡らせてしまう。実際に建物を建てた後の行き来と利便性を考え、ましてや高齢者を連れて行くことを想定するとTさんと一緒に購入した美濃戸の土地に建てるのは無理がある。そこで急きょ他の別荘地を探すことにしたのだった。(Tさんごめんなさい!)

                                            ・・・つづく

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